

※スペイン産ラパンP.A.C.2羽を解体し、下記の通り背肉、前脚、モモ肉、骨、腎臓、肝臓をそれぞれ使用
=ファルス=
ウサギの前脚、モモ肉 …180g
卵…1/3個
==きのこのデュクセル==
バター …15g
シャンピニオン(みじん切り)…60g
乾燥ポルチーニ(水で戻しみじん切り) …15g
乾燥ポルチーニの戻し汁 …50ml
エシャロット(みじん切り)…15g
フィーヌ・ゼルブ …5g
トマトのコンフィ …6片
トマトコンフィの作り方はこちら
ウサギの腎臓 …4個
豚の網脂(30×25cm)…2枚
バター …40g
グレープシードオイル …20ml
ローズマリー …2本
=ウサギのジュ(ジュ・ド・ラパン)=
(出来上がり300ml)
ウサギの骨とくず肉(ファルス用肉の残り) …500g
玉ねぎ(1cm角切り)…30g
にんじん(1cm角切り)…30g
セロリ(1cm角切り)…15g
にんにく(皮付きのまま叩き潰す)…2片
白ワイン …100ml
フォン・ド・ヴォ …600ml
フォン・ド・ヴォのとり方はこちら
ブーケ・ガルニ …1束
グレープシードオイル …30ml

Kiyoのイラスト解説

STEP 2
ウサギ背肉の下処理 (1)

STEP1で切り出したウサギの背肉の背側を下にして置き、余分な脂を取り除いたら中央から縦に包丁を入れ、背骨に沿って肉を左右に開く。


STEP 11
ウサギ肝のローズマリー焼きと腎臓の準備 (1)

ウサギの肝を2-3個に切り分け、茎の部分の葉を一部取り除いたローズマリーに刺し、塩、こしょうをする。腎臓は表面の脂や膜を取り除き塩、こしょうをする。
STEP 13

STEP4の背肉を背側を下にしてフィレの部分を広げる。塩、こしょうをし、中央にSTEP10のファルスの半量を塗り広げ、二つに切ったSTEP12の腎臓2個分を中央に縦方向に並べる。
残りのファルスと腎臓で同様にもう1つの背肉も組み立てる。
STEP 14

ファルスを寄せて腎臓が隠れるように整え、フィレ肉をたたんで被せ、腹の皮で更に包み込む。


STEP 20

STEP18のうすいえんどうの煮込みとトマトのコンフィを混ぜ皿に盛る。STEP19のウサギの背肉、STEP12のウサギ肝と、STEP7のウサギのジュを表面にぬったロメーヌ・レタスの芯を飾り、仕上げに煮詰めてバターモンテしたウサギのジュを温めて添える。

1. ウサギは鶏肉とは骨格が少し違うので、骨の形を理解してからさばくとうまくいきます。特に背肉は皮一枚で左右がつながっているため、骨を外す際は破れないよう慎重にさばきましょう。
2. ローストするときは完全に火が通る少し手前でオーブンから取り出し、その後余熱でゆっくりと火を通すとジューシーでしっとりと焼き上がります。
3. ジュ(jus)は、出し汁のフォン(fond)と違い、そのままソースになります。最初に骨やくず肉を炒める時は鍋底に旨味のシュク(suc)がしっかりとつくよう、十分に炒めてから次の工程に移り、白ワインでデグラッセしましょう。

スペイン産 ラパン P.A.C.

今回はウサギの美味しさを存分に堪能できるよう、丸のウサギを使用しました。
スペイン産のラパン(lapin/うさぎ)は、淡いピンク色でやわらかく、脂肪が少なく淡白ですが、旨味がしっかりしているのが特徴です。
●商品の詳細ページはこちら

プール・ラパン! pour lapin! ウサギのために?

昔、ロンドンの三ツ星(当時)レストラン・ガヴロッシュ Gavrocheにいた時、サラダ類の外側の葉は「プール・ラパン!兎のために!」と言われながらどこかへ持って行かれていました。しばらくすると絞めただけの毛付きのウサギが「プール・ぺルソネル personnel!(賄い用)」と届けられたんです。
小学生の冬の行事「うさぎ狩り」

昭和14年生まれの私の義兄が、小学校の行事で大阪の羽曳山へ「うさぎ狩り」に行ったと言っていました。(今でいう耐寒訓練?)
冬の早朝、横並びになって棒切れでウサギを追い、その後に「うさぎ汁」が支給され、食べた記憶があるそうです。いわゆる豚汁のようなもので、ウサギ肉が入ってたかどうか定かでは無い!と…。
このように日本では昔からウサギのお世話になっていたようで、古くは縄文時代から… 続きを読む
このように日本では昔からウサギのお世話になっていたようで、古くは縄文時代から… 続きを読む
王家の野うさぎ
飼育された家ウサギはラパン lapin ですが、野ウサギはリエーヴル lièvre といいます。
ラパンの肉質はピンク色で淡白ですが、リエーヴルは赤黒い肉質で味と香りは濃く強いです。
リエーヴル・ア・ラ・ロワイヤル Lièvre à la royale というジビエ料理があります。野うさぎの ロワイヤル royale(王室の)というルイ14世にまつわる料理です。… 続きを読む
リエーヴル・ア・ラ・ロワイヤル Lièvre à la royale というジビエ料理があります。野うさぎの ロワイヤル royale(王室の)というルイ14世にまつわる料理です。… 続きを読む
誉田碓井(こんだうすい)えんどう?

「うすいえんどう」は和歌山特産として知られていますが、明治時代にアメリカから大阪府羽曳野市の碓井地区の石川の河川敷に「Black Eyed Marrowfat」という実えんどうが導入されたのがはじまりとか…。