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1. ファルスのすり身と生クリームはパタパタ混ぜずに、氷水で冷やしながらゆっくり混ぜましょう。滑らかなファルスに仕上がります。
2. 子羊のジュは雑味が出ないよう、やっと沸騰するくらいの火加減(フレミスマン)で煮込み、丁寧にエキュメデグレッセをすることが大切です。漉すときには火を止めてから30分くらいそのまま置いて、骨、くず肉、香味野菜を沈殿させて、上からゆっくりと漉します。
3. コートレットを焼く時は高い温度で焼くとファルスが膨らんでパサつくので、フライパンでもオーブンでも中温でゆっくり焼きましょう。
4. 断面がきれいにみえるように盛り付けましょう。ページ上部のように骨と平行に半分に切ってもよいですし、右の写真のように食べやすい大きさに薄く切ってもよいでしょう。(右の写真は2本分)

オーストラリア産 ロアリング フォーティーズラム

 今回使用した子羊はオーストラリア産「ロアリング フォーティーズ」ラムです。 その名の通り、南緯40度に位置するオーストラリア本土とタスマニア島の海峡に吹きつける南極大陸からの清らかな潮風に吹かれた牧草を食べて育てられたこだわりのラムだそうです。

 このラムを試作した時、ロース芯の繊維の細かさと、上質感あふれる味わいに大いに盛り上がりました。 今回はキャレ(背肉)を使用し、フレンチラックに処理したのですが、その時に切り離したバラ肉(焼肉でいうとカルビの部分)を、試作後塩、こしょうだけで焼いてみました。するとこれもまた、バカ旨いっっ、また盛り上がってしまいました。赤身ももちろんですが脂身の口溶けの良さと香りは絶品でした。

 これが南極大陸から吹き付ける潮風にあたった牧草を食べた「ラム南緯40°」のすごさなのでしょうね。


 
●オーストラリア産ロアリングフォーティーズラムの特集ページはこちら


「アニョハヨセエヨ」

 私の1年先輩であり恩師の水野邦昭先生はダジャレの天才。辻調にも世界中から留学生が来るようになり、特に韓国からの学生が増えた時代がありました。

 「子羊」の事をフランス語で「アニョ/agneau」と言います。羊の授業の時 続きを読む


ドイツの初の三ツ星

 この料理は、1980年ドイツ初のミシュラン三ツ星をもたらしたミュンヘンのレストラン「オーベルジーヌ/Aubergine」のオーナーシェフ、エッカルト・ヴィッツィヒマン氏Eckart Witzigmann(1941-) の料理です。
 
 80年代初頭ドイツのフランス料理が注目された時代がありました。それまでフランスでフランス人が作る料理が正統と言われていましたが、ザワークラウトとビールの国(失礼!)から、こんなにレベルの高いフランス料理が出てきたのは
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ダイアナ妃と子羊のミント風味

 イギリス料理の定番でラムチョップとミント・ソース(mint sauce)があります。ソースの材料は「熱湯、白ワイン酢、砂糖、塩、刻んだミントの葉たっぷり」。どんな味かというとそのままです。「濃度も無く、甘酸っぱいミントたっぷり味。」フランス人がこれはソースじゃない!と否定しそうですが…。美味しいです。高級食材店でも売ってます。

 1985年11月10日、ワシントンの英国大使館でダイアナ妃の晩餐会があった時、メイン料理はミントとバジルを詰めた「子羊鞍下肉のロースト」でした。この時の
英国大使館の料理長はなんと日本人、しかも… 続きを読む


ラタトゥイユ (ratatouille)

 フランス南部、プロヴァンス地方の夏野菜を煮込んだ郷土料理。語源は「ラタrata」(ごった煮)「トゥイエtouiller」(かき混ぜる)のようです。温かくても、冷やしても美味しいですね。
 
 そういえば「レミーのおいしいレストラン」というアニメ映画がありました。原題は「ラタトゥイユ(ratatouille)」。主人公のねずみのレミーがシェフなので「rat =ネズミ」で… 続きを読む





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