ロンドンの「ル・ガヴロッシュ」閉店

カテゴリ：フォワグラ，料理・レシピ

当時の「ル・ガヴロッシュ」のメニュー

　今回のこの料理は2024年1月に閉店したロンドンのかつては三ツ星レストラン「ル・ガヴロッシュ　Le Gavroche」のスペシャリテ、「フォワグラのバロティーヌ、ジュランソン風 Ballotine de foie gras au Jurançon 」をアレンジしたものです。ジュランソンとはフランス南西部、ピレネ―山脈の麓で作られるワイン。フォアグラに合うソーテルヌに劣らない白の甘口ワインを産する地です。

　「ル・ガヴロッシュ」は40年ほど前に1年間お世話になったレストラン。ここはロンドンで50年以上歴史があって英国で初の三ツ星を獲得したレストランです。

　創始者はフランス人のアルベール・ルー氏　Albert Roux　で、弟のミッシェル・ルー氏（パティシエMOF）とはじめました。のちに弟もロンドン郊外に「ウォーターサイド・イン　Waterside Inn」を開いて現在も三ツ星を維持しています。

　ロンドンのメイフェアーにあるんですが、私がいる時もエリザべス女王のお母さん、当時、英国民に絶大なる人気のあったクイーン・マザーが来られ、あの時すでに80才を超えられていたと思うのですが、スモーク・サーモンのムースとスコッチ・ラム腿肉のローストを召し上がられました。サッチャーさんが再選されたときには内輪の食事会もありました。

　ある夜ミック・ジャガーが来たのですが、ネクタイをしてなかったので低調にお断りしたそうです。
この話を聞いたときに厨房の皆はとても残念がっていましたね。でも、さすがロンドンの格式を重んじる高級店。当時の英国らしいですね。