子牛の胸腺(リ・ド・ヴォ)…500g
ベーコンの屑(付け合せより)…30g
玉ねぎ(5mmの角切り)…60g
人参(5mmの角切り)…30g
セロリ(5mmの角切り)…20g
にんにく(皮つきをつぶしたもの)…1片
ヴェルモット酒(ドライ)…100ml
鶏の出し汁 …400ml
ブーケ・ガルニ …1束
生クリーム …200ml
バター …適量
塩、こしょう
=付け合せ=
==鶏のクネル==
鶏ムネ肉(皮なし)…200g
卵白 …1個分
生クリーム …200ml
バター …少量
熱湯… 適量
塩、こしょう
黒トリュフ …1個
シャンピニオン …8個
枝豆(むき身でゆでたもの)…40g
ベーコン …50g
バター …10g
== ヴォロヴァン==
溶き卵 …1個分
==仕上げ==
セルフィユ …4枝
Kiyoのイラスト解説
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STEP 2
胸腺の下処理②(調理前日)
鍋にたっぷりの水を入れ、STEP1の胸腺を入れる。ゆっくり加熱し、沸騰後2~3分茹でたら冷水にとって、表面の薄皮を取り除く。
STEP 3
胸腺の下処理③(調理前日)
胸腺の水けをとり、タオルで挟んで軽く重石をし、一晩冷蔵庫でプレスする。
STEP 6
下処理したSTEP2の胸腺に塩、こしょうをする。鍋にバターを熱し、軽く色づく程度に表面を焼く。
STEP 8
胸腺を戻し、ヴェルモット酒を注ぐ。胸腺に香りを付けながら強火にしアルコールを飛ばす。
STEP 10
再び胸腺を戻し、穴を開けた硫酸紙で落としぶたをし、更に蓋をする。
STEP 12
オーブンから鍋を取り出し、胸腺に火が通り柔らくなっていることを確認し、鍋から取り出す。乾かないように保温しておく。
STEP 14
STEP13の煮汁に残り半量の生クリームを加えひと煮立ちさせたら、一口大に切ったSTEP12の胸腺を戻し保温しておく。
STEP 15
付け合わせ
別のフライパンで小さい棒状に切ったベーコンと1/4に切ったシャンピニオン、枝豆をバターで炒める。
STEP 17
皿にオーブンで軽く温めたSTEP4のヴォロヴァンを置き、中や周りにSTEP16の胸腺のブレゼ、STEP5の鶏のクネルを盛り付ける。薄切りにしたトリュフを添え、セルフイユを飾る。
1. 胸腺は血が混ざってなくて、白く新鮮なものを選びましょう。水にさらす、薄皮を取る、一晩プレスするなど、工程に沿った丁寧な下処理が重要となります。
2. 胸腺ならではのねっとり感やもちもち感を出すため、蒸し煮をする際はゆっくりと加熱してください。
3. 胸腺のブレゼの生クリームをStep 9 と Step 14で2度に分けて加えた理由は、ソースを白く仕上げたいからです。生クリームを使ったソースを白く仕上げる時のコツです。
4. 鶏のクネルは沸騰した湯の熱だけで火を通します。決して再沸騰させたりしないこと。
レストランメニューに欠かせない食材「子牛の胸腺」
1533年、当時の先進国であったイタリアのフィレンツェからカトリーヌ・メディシスが後のフランス王アンリ2世に嫁いだことを機に、フランスの食文化はイタリアの影響を大きく受けました。それまで内臓料理はあまり見られなかったフランスで胸腺のメニューが登場しだしたのもこの影響があったのかもしれません。
1651年にデュクセル侯爵の料理長、ラ・ヴァレンヌが書いた料理書が「フランスの料理人」に… 続きを読む
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「ナベノイズム」にも登場する胸腺のレシピ
東京、浅草のナベノイズムのオーナーシェフ、渡辺雄一郎さんがとても素敵な本を出しました。
「ナベノイズム 渡辺雄一郎のフランス料理」(旭屋出版 2020年7月7日初版発行)
ここにもリ・ド・ヴォが紹介されています。バスク地方の特産物と… 続きを読む
トリュフの話
昔、私の恩師である故・辻静雄先生とリヨン郊外のポール・ボキューズに行った時のことです。スペシャリテ「トリュフのスープ Soupe aux truffes noires V.G.E.」(鶏のコンソメにフォアグラ、トリュフをパイ生地をかぶせて焼いたもの)を頂いたとき、通常はトリュフのスライスが数枚入ってるのですが… 続きを読む